歯磨きにかける時間…何分が理想？

みなさん、毎日の歯磨きにはどれくらいの時間をかけていますか？

この記事では、歯科医師が歯磨きは「どのタイミングで」「どれくらいの時間をかけて」行うのがよいのか解説していきます。

• 日本人が実際に歯磨きにかけている時間

• 歯磨きの理想の時間は歯科医師の間でも意見がわかれる

• 歯磨きはやりすぎればいいというものではない

• 食後３０分以内の歯磨きが理想

• 補助具の適切な利用が理想的

日本人が実際に歯磨きにかけている時間は…？

歯磨きにかけている時間についてのアンケート結果をみると…

1～3分未満　49.9%

3～5分未満　31.3%

5～10分未満　11％

10分以上　　　4.6%

となっており、3分未満、歯磨きに時間をかけている方が最も多いことがわかります。

歯磨きの理想の時間は歯科医師の間でも意見がわかれる

歯科医師の中でも歯磨きに必要な時間を「3分以上」という医師から、「10分以上」という医師まで様々です。

そもそもにすべての歯科医師が前提としていることは１本１本のすべての歯を丁寧に磨くということであるのは間違いないと思います。

その上で、磨きやすい歯の方、磨きづらい歯の方、清掃補助具を必要とする方など歯の特徴はそれぞれです。

そのため、一概に何分間歯磨きをしましょうということ自体がナンセンスなのです。

１人１人それぞれが、ご自身の歯をすべて丁寧に磨く為に必要な時間を確保して、毎日歯を磨くこと、これが最も大切なことです。

歯科医院で適切な歯磨きの指導を受けることで、自ずと理想の時間で歯磨きができるようになると思います。

歯磨きはやりすぎればいいというものではない

近年、歯の健康に対する意識は非常にたかまってきており、むし歯になる患者様の減少を肌で感じています。そんな中で、歯を磨けばみがくほど良いと考えていらっしゃる方がいらっしゃるように感じています。

しかし、長時間過度な力で歯を磨いてしまうと、知覚過敏の原因になると言われています。歯ブラシをもつ手に力を入れすぎてしまうと、歯の表面のエナメル質がはがれてしまい知覚過敏となるケースがあります。

適切な歯ブラシの持ち方で、適切な力で磨くことが大切ですので、ぜひ歯科医院での歯磨き指導を受ける、正しい歯磨きを知ることをお勧めいたします。

食後30分の歯磨きが理想

食後はお口の中に残った食べかすや汚れが、細菌の働きによってその中の糖分から酸を作りだします。その酸がむし歯の原因となるのです。

この酸を作り出さないために、できるだけ早く汚れを除去することが大切です。

ライフスタイルによって、食後３０分以内の歯磨きがどうしても難しいという方は、口をゆすいだりマウスウォッシュを使用するだけでも効果があります。

補助具の適切な利用が効果的

歯ブラシだけの歯磨きでは、お口の中の汚れのすべては落としきれないと考えています。

特に、むし歯や歯周病になりやすい場所というのは歯ブラシが届きづらい場所であることが多いのです。

歯科医院では歯ブラシや清掃補助具の販売を行っているところも多くありますので、歯科受診の際に医師にご自身に合った補助具を聞いてみるといいでしょう。

ここでは代表的な補助具をご紹介します。

〇デンタルフロス

フロス・糸ようじは主に歯と歯の間、歯と歯が接した面汚れを除去する時に使用します。

歯ブラシの毛が入り込めない隙間には、食べかすやプラークが付着しやすくなります。

〇歯間ブラシ

歯間ブラシも歯と歯の間の汚れをとるために使用する道具ですが、ご自身のサイズに合っていないものを使用すると歯茎を傷つけてしまう恐れがあります。ご使用になる際はご自身のサイズに合ったものを利用するようにしましょう。また合ったサイズがわからないという時には、歯科医院でご相談されることをお勧めします。

〇ワンタフトブラシ

ワンタフトブラシはヘッドの部分が小さい、ペンのような歯ブラシです。普通の歯ブラシでは届かない小さなところに入るので、以下のような場所にお勧めです。

歯茎と歯の境目/奥歯のかみ合わせ部分/歯が重なっていて歯ブラシが入らないところ/インプラントや矯正装置の周り

最後に…歯磨きはお口の中を清潔に保つために毎日行う、基本的な大切なケアです。

しかし、ご自身の歯磨きだけで完全に汚れを除去するのは難しくもあります。

定期的に歯科医院で検診やクリーニングを受ける習慣をつけてみるのはいかがでしょうか。

歯科医院では、後ゾシンに合った歯磨きの方法や歯ブラシやグッズを紹介してもらうことができます。